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エーザイにおけるレポート作成、計画策定、および業績管理の改善

Boardは、意思決定の迅速化と情報に基づく判断を支援するために、計画策定の効率性とデータの可視性を向上させました。

エーザイは、グローバル製薬企業として、エンタープライズ・プランニング・プラットフォームであるBoardを活用することで、レポート作成、計画策定、業績管理の機能を強化しました。複数部門にまたがるデータを統合することで、予算編成、予測、売上レポートの効率性を向上させました。セルフサービス機能により、迅速かつオンデマンドでの分析が可能となり、チームはより的確な意思決定を行い、リクエストへの対応も迅速化されました。Boardの導入により、エーザイは事業の俊敏性を高め、成長を加速させるとともに、変化する市場環境にも柔軟に対応し続けています。

The most attractive features are the fast creation of analytical environments without programming of any kind and the ease of data navigation.

Marco Nicoli, IT Manager At Eisai

エーザイは、1945年に設立された研究開発型の大手製薬企業の一つです。日本での創業以来、同社は着実に成長を遂げ、現在では全世界で1万人以上の従業員を擁し、米国、アジア、欧州に事業拠点を展開しています。エーザイの事業活動は、「患者第一主義」という理念に支えられており、患者様や医療従事者が直面する未解決の医療ニーズに応えるべく、製品の継続的なイノベーションに取り組んでいます。

 

ビジネス目標

多数の情報源からのデータ分析を標準化し、予算編成・計画策定・予測プロセスの効率を高めるとともに、KPIの可視性を向上させることで、事業成長を支援すること。

 

ビジネス上の課題

エーザイは成長期を迎えており、主要KPIの定期的なモニタリングが不可欠でした。これを実現するため、同社では複数の事業データソースを扱っており、それぞれ関連する部門がスプレッドシートを使って管理・集計していました。しかし、この非構造的な運用により、企業全体の活動状況やKPIを正確かつ統合的に把握することが困難となり、本社や経営層からの情報要求に対しても、手作業による時間のかかる対応が必要でした

営業・マーケティング部門のレポート要件に加え、財務部門からは、損益計算書の作成および改訂を含む複数の予算編成、計画、予測プロセスの改善が求められていました。これらの作業も非常に時間を要するものでした。さらに、最終的な要件はロジスティクス部門から挙がり、製造現場のデータを活用して、製品流通の活動をより効率的にモニタリングおよび計画する仕組みが求められました。

 

選定プロセス

エーザイの要件は、分析だけでなく、予算編成、計画策定、予測にまで及んでいたため、従来のビジネスインテリジェンス(BI)ツールだけでは、各部門のニーズを満たすことができませんでした。そこで同社は、以下の主要な特性に重点を置いた選定基準に基づき、最適なソリューションの検討を開始しました:

  • 導入の容易さ
  • 実装および保守にかかるコスト見込み
  • ゼロからビジネスモデルを構築できる柔軟性
  • 部門間での共同開発および相互連携の可能性
  • 社員が必要に応じて情報を作成・分析できるセルフサービス機能の提供

 

エーザイの財務部門のディレクターの一人が、前職でBoardを使用した際に好意的な経験をしており、今回の評価プロセスにおいてもBoardを候補に加えるよう提案しました。Boardは、分析機能とエンタープライズ・パフォーマンス・マネジメント(EPM)機能をひとつの環境で統合したプランニング・プラットフォームであり、企業全体のデータを統合・分析・シミュレーション・計画に活用できる点が大きな特長です。ライセンス費用が一つで済み追加モジュールの購入が不要であることから、Boardはエーザイの全ての要件をコスト効率良く解決できるソリューションであることが、すぐに明らかになりました。

 

プロジェクトの概要

プロジェクトの初期フェーズでは、営業およびマーケティング部門の要件にフォーカスし、エリア、都道府県、担当医薬情報担当者、地域営業マネージャー単位での販売エリアおよび市場データの分析レポートを構築しました。各レポートビューには、市場シェア、成長率、浸透率などのパフォーマンス指標が組み込まれており、目標値との比較分析が容易に行えるようになっており、月次で本社へ提出されるレポートの基礎資料としても活用されています。また、EisaiのCRMシステムであるSalesforceの活動状況(件数および効果)を可視化するためのレポートも構築されました。

実装の第二フェーズでは、財務、管理、ロジスティクス部門の詳細なニーズに対応しました。Board上に以下の主要プロセスを管理するアプリケーションが構築されました:

  • 予算損益計算書の作成および四半期末までの予測を含む定期的な改訂
  • 支出と予算の比較
  • 需要予測および購買計画の作成
  • 製造現場データを活用した流通プロセスの管理

 

導入による効果

エーザイは、Boardを10年以上にわたり活用しており、分析・シミュレーション・計画を統合的に管理するアプローチの利点を享受しています。データは全社で迅速に共有され、誰でもアクセス可能であり、各治療領域や営業チームのパフォーマンスを明確かつ最新の状態で把握できるようになりました。各部門や本社からの新たな情報要求にも、セルフサービスによるオンデマンド分析機能により、タイムリーに対応できるようになっています。

予算、予測、損益計算書、購買計画および流通計画の作成は、現在では格段に効率化されており、ユーザーは常に最新のデータを活用して業務を遂行できるようになりました。また、ユーザー自身が計画の複数バージョンをモデリングすることにより、原材料費の変動や納期の変更といった要因の影響を可視化し、より適切かつ根拠のある意思決定を行うことが可能になりました。

さらに、Boardの柔軟なツールキット型アプローチにより、エーザイは自社の組織構造の変化に合わせてソリューションを段階的に発展させることができ、技術的な支援を必要とせずに対応できました。 新製品ラインの投入や営業体制の再編(ビジネスユニットから治療領域単位への移行)も、Board上で開発されたレポート・計画アプリケーションにスムーズに反映されました。

エーザイ ITマネージャーのマルコ・ニコロ氏は、プロジェクトの成果について次のように語っています:

“The projects we have implemented within Board have resulted in solutions that require minimal management, relieving the IT team of maintenance and support activities as key users are able to manage their applications independently. Rapid development times and the low demand on IT resources at organizational level mean that the Total Cost of Ownership is small compared with the results obtained. For users, the most attractive features are the fast creation of analytical environments, without programming of any kind, and the ease of data navigation.”

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