トヨタ自動車イタリアは、すでにトヨタ自動車ヨーロッパ全体で標準的な財務ツールとして導入されていたBoardの活用実績を基盤に、主要な財務業務の変革と効率化を推進しました。Boardの統合型エンタープライズ・プランニング・プラットフォームを活用することで、会計、請求、予算編成、キャンペーン管理といったプロセスを自動化。これにより、財務決算プロセスを80%短縮するとともに、処理時間の大幅な削減、エラーの最小化、部門横断でのコラボレーション強化を実現しました。その結果、より迅速かつ高精度な財務インサイトを獲得し、戦略的な意思決定を強力に支援しています。今後、トヨタ自動車イタリアは、Boardの活用範囲をさらなる業務領域へと拡大し、組織全体の効率性と機動力を一層高めていく計画です。
1933年に日本で創業したトヨタは、自動車業界を牽引するグローバルリーダーです。革新的なアプローチと顧客中心の理念のもと、市場ニーズを先取りし、ハイブリッド車、電気自動車、水素自動車といった先進的な自動車技術をいち早く実用化してきました。
課題:業務効率向上を目的とした財務オペレーションのデジタル化
継続的な改善、業務の卓越性、そしてサステナビリティへの強いコミットメントのもと、同社は財務業務におけるデジタル化と自動化を推進する革新的なソリューションを模索していました。特に、メール管理、レポート作成、会議準備、データ入力といった、付加価値は低いものの不可欠な業務プロセスを効率化することで、業務負荷の軽減とヒューマンエラーに伴うリスクの回避を目指していました。
財務オペレーションにおいて、トヨタ自動車イタリアは、会計処理、請求書管理、予算に基づく購買および支払管理、さらにはインセンティブキャンペーンの運用など、改善の余地が大きい重要な領域を特定しました。これらのプロセスは多くの手作業を伴っており、意思決定の迅速化を妨げるとともに、エラーや財務リスクの発生可能性を高めていました。同社は、デジタル化と自動化を最大限に推進し、エラーを削減するとともに、高精度な財務インサイトを確保することで、戦略的なビジネス判断をより的確に支援することを目標としていました。
ソリューション:コラボレーションを強化する、柔軟かつ拡張可能なプラットフォーム
これらの課題を克服するため、トヨタは複数の理由からBoardを採用しました。
- 財務および業務プロセスを網羅する包括的な機能 :
財務管理や会計プロセスを起点として、トヨタの多様な業務プロセスを適切にカバー。 - 高い拡張性と柔軟性 :
市場環境やグループ全体の変化に応じて、複数のモデルやアプリケーションを構築・管理。 - 高度なシミュレーションおよびバージョン管理機能 :
さまざまなビジネスシナリオにおける比較やWhat-if分析を容易に実行でき、迅速かつ的確な意思決定を支援。 - 多次元データ構造とドリルダウン/ドリルスルー機能 :
詳細な分析を可能にし、ニーズに応じたカスタマイズレポートの作成を実現。
私たちは、業務効率の最大化、エラーの削減、そして月次決算を従来の4~5日から1日で完了させることを目標にしました。これにより、正確な財務情報を迅速に提供できるようにすることを目指しました。
Gianluca Murgia
導入効果:精度・効率・コラボレーションの向上
Boardの導入により、トヨタの財務業務は大幅に最適化されました。
これまで5日間を要していた決算業務は、現在ではわずか1日で完了できるようになり、手作業による介入を大きく削減するとともに、全体的な精度が向上しています。また、Boardによる会計仕訳の自動化により、財務リスクや人的ミスの発生も大幅に低減されました。
また、本プラットフォームは新会計基準であるOIC 34への円滑な対応を可能にし、部門横断の連携を促進しました。その結果、正確かつタイムリーなデータが、組織全体で一貫して活用できる体制が整っています。
さらには、Boardの集中管理モデルにより、セキュリティと信頼性が大きく向上し、トヨタ自動車ヨーロッパのBoardシステムとの迅速な連携も実現しました。
今後の展望:Board活用領域の拡大
今後トヨタは、Boardの活用をさらに他の業務領域へと拡大していく予定です。財務業務と販売数量管理の統合に加え、CO₂排出量削減に向けた取り組みとの連携も進めていきます。さらに、購買業務、トレジャリー業務の自動化、予算モニタリングなどへの統合も視野に入れています。